中央銀行のアカウンタビリティというのは、中央銀行に対して、金融政策の決定プロセス等を国民に広く説明する責任を負わせることをいいます。

中央銀行のアカウンタビリティの目的は、中央銀行の独立性を保証した場合、制度的には中央銀行が金融政策における独占的決定権を有することになりますが、国民に対して国会等の場で説明する責任を負わせることによって、その意思決定等にかかる透明性を確保し、中銀の独走による金融政策の偏重を回避することにあります。

1997年に成立した新日本銀行法では、日本銀行の独立性を高める一方、国会報告や政策委員会の議事録公表等で政策決定過程の透明性向上を求めるという形で、アカウンタビリティの強化が図られています。

中央銀行が政策運営を行っていくうえで、金融政策に対してインフレ的なバイアスを持った政治的プレッシャーがかかりやすいという問題があります。

そのため、世界各国の共通認識として、通貨価値の安定、ないし物価の安定という金融政策の最終目標を達成するためには、中央銀行のこのようなプレッシャーからの制度的な独立が必要であるという考え方があります。

日本では、1997年に成立した新日本銀行のもと、政府の日本銀行に対する命令権や総裁解任権の廃止等、日銀の独立性強化が図られています。

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