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早期是正措置とは?

早期是正措置とは?

早期是正措置というのは、米国で1992年に導入された制度に類似した、新しい金融機関の健全性確保のための監督手段のことをいいます。

日本における早期是正措置は?

日本の制度では、金融機関は自らの保有する資産を個別に検討して、回収の危険性や価値の毀損の危険性の度合に従って区別する、つまり、資産の自己査定が求められます。

さらに、区分された資産について、その危険性に従って、貸倒引当金を計上したり、貸倒償却を行います。

なぜ、貸倒引当金の計上や貸倒償却を行うのですか?

区分された資産について、その危険性に従って、貸倒引当金を計上したり、貸倒償却を行うことにより、金融機関の資産内容の実態を、金融機関が公表する自己資本比率の変化として早期に把握し、自己資本比率が低下した金融機関に対しては、次のような措置がとれるからです。

■監督当局による業務の停止や業務の縮小命令
■経営改善計画の作成やその実施命令...など

関連トピック
資産の自己査定とは?

資産の自己査定については、日本公認会計士協会が、次のような分類基準やそれぞれの分類についての引当金の計上方法を、ガイドラインとして公表しています。

正常先債権
⇒ 業況が良好であって、かつ財務内容にも特段の問題がないと認められる債権者に対する債権

要注意先債権
⇒ 貸出条件に問題のある債務者、履行状況に問題のある債務者

破綻懸念先債権
⇒ 現状経営破綻の状況にはないけれど、経営難の状態にあって、今後、経営破綻に陥る可能性が大きいと認められる債務者に対する債権

実質破綻先債権
⇒ 法的、形式的な経営破綻の事実は発生していないけれど、深刻な経営難の状態にあって、再建の見込みがたたない状況にあると認められるなど、実質的に経営破綻に陥っている債務者に対する債権

破綻先債権
⇒ 破産、清算、会社整理、会社更生、和議、手形交換所における取引停止処分等の事由により、経営破綻に陥っている債務者に対する債権


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