どのような背景から廃止されたのですか?
適債基準は、1949年に導入された「日銀適格担保社債事前審査制度」がその原型といわれており、1955年以降は受託銀行や引受証券会社で構成する起債会の自主ルールとして起債調整の道具に使用されてきました。
そのときに判断基準として用いられたのが「起債会格付け」といわれるもので、これは一定の財務指標を使うため数値基準ともいわれました。
1980年代後半になると、民間格付け会社の格付けが併用されるようになり、1990年には数値基準が廃止されました。
これにより、民間格付け会社の格付けが主流になりました。
そして、金融・資本市場の自由化、国際化の流れの中で、適債基準は時代遅れとの声が高まり、1996年1月の発行決議分から廃止されました。
なお、それ以降、社債を出せるかどうか、担保を付ける必要があるかどうかなどについては、格付けを参考に市場で決まるようになりました。 |